感染症予防と対策

2024-10-22災害時の感染症対策

災害時の感染対策

避難所での感染対策

1.基本的な感染予防
・マスクの着用、手指衛生、咳エチケットを徹底する
・3密(密閉・密集・密接)を避け、十分な換気を行う
・個人や家族間の距離を1〜2m程度確保する
・持参物:マスク、手指消毒用アルコール、体温計
 これらの感染対策グッズを避難用リュックに入れておきましょう

2.衛生管理
・トイレや共用スペースの定期的な清掃・消毒を行う
・手洗い場やトイレにアルコール手指消毒剤を設置する
 共用部分(ドアノブ、手すりなど)を触る前後の手指消毒
・オムツの交換を⾏った際は、可能な限り⼿洗いを励⾏、⽯けんと⽔が確保できない場合はアルコールによる⼿指消毒で代⽤ 
・床に直接寝ることを避け、可能であれば段ボールベッドなどを利用
・体調不良者のための専用スペースを確保する

3.健康管理
・避難者の健康状態を毎日チェックし、体調変化の早期発見に努める
・感染症の症状がある人は速やかにスタッフに報告するよう周知する
・治療が必要な感染症患者が発⽣した場合に備えて、搬送する医療機関への連絡体制を模索(構築)

災害支援に行くときの感染対策

1.個人の準備
・マスク、手指消毒用アルコール、体温計を持参する
・予防接種をする
  破傷風
  麻疹・風しんワクチンの2回の接種歴または罹患歴を確認し、不足している場合は接種する
  インフルエンザ、新型コロナなど流行時期にはワクチンで予防してから現地に行く

2.活動時の基本的な対策
 感染予防行動
  こまめな手洗いや手指消毒を徹底する
  マスクを適切に着用する
  咳エチケットを守る
  他のボランティアや避難者との距離を保つ

 健康管理
  毎日の体調チェックを行う
  発熱や咳などの症状がある場合は活動を控える

 活動環境での注意点
  活動場所の換気を定期的に行う
  共用部分(ドアノブ、手すりなど)の消毒を心がける
  個人防護具(マスク、手袋、必要に応じてガウンやフェイスシールド)を適切に使用する

特定の作業における対策
 清掃・消毒作業
  適切な防護具(マスク、手袋、ゴーグルなど)を着用する
  消毒液の正しい希釈方法と使用方法を確認する
 
 食事提供の支援
  食品の衛生管理を徹底する
  調理器具や食器の適切な洗浄・消毒を行う

 その他の重要事項
  現地の感染症対策ガイドラインや指示に従う
  活動前後の手洗いやうがいを徹底する
  感染症の症状がある避難者を発見した場合、速やかに運営スタッフに報告する

災害ボランティアとして活動する際は、自身の健康管理と感染予防に十分注意を払いながら、被災地の衛生環境の改善に貢献することが重要です。また、現地の指示に従い、適切な感染対策を実施することで、二次災害を防ぎましょう。

 

 

避難所で考慮する感染症

避難所では、かぜを始めとする⼀般的な感染症がみられます。
人と人が近接した集団⽣活、栄養状態、衛⽣管理、高齢者が多い等の理由から、感染症の頻度は⽐較的⾼くなることが予想されます。

 避難所で考慮する感染症
  急性上気道炎  
  新型コロナウイルス 感染症
  インフルエンザ 
  肺炎
  結核
  膀胱炎
  感染性腸炎
  食中毒

重症な感染症の目安(直ちに受診が必要な目安)
 ・38℃以上の高熱もしくは低体温(36℃未満)
 ・頻脈(HR>90/分)
 ・頻呼吸(>20回/分)
 ・血圧低下(収縮期血圧<90mmHg)
 ・チアノーゼ、意識混濁

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