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2024-09-03迅速検査
Point of Care Testing (POCT:簡易迅速検査) 迅速検査キットの使いかた&見極めかた
7つの基本原則
1 詳細な問診/身体所見診察により、その迅速検査キットの微生物による感染症の可能性が十分あると判断できた場合にのみ、実施していますか?(年齢/病歴/症状/周囲の感染拡大状況/身体所見)
➡検査前確率が中等度以上ある場合に実施していますか?検査前確率が低いと感度が低くなります。保菌/死菌を拾い、偽陽性となります。迅速検査キットは、特異度は高いが感度が十分高いとはいえないものが多く、医師の診察による検査前確率の見極めが重要となります。これによってかなり左右されてしまうことになります。患者さんの訴えのみで終わらずに他の症状や身体所見も積極的に探しましょう!全身/局所所見を隈なく診る(問診/視診/触診/聴診)ことが重要になります。
注!「発熱があるから➡POCT実施」「発熱がないから➡POCT未実施」とルーチンになっていませんか?
2 それぞれの微生物による感染症の潜伏期間を理解していますか?
➡潜伏期間を理解していると周囲で感染発症状況から予測できる微生物の感染症の可能性を見極めることができます。
3 初期&受診時には発熱のみで他の症状がない/発熱がない、軽症もしくは特異的な症状がない/周囲に感染拡大がないといったことも多く、周囲に先に発症している感染症状があるといったことも、聞かないと得られない情報も意外に多かったりします。各微生物による感染症の症状がどのように変化し、治癒/悪化していくかの自然経過(natural course)の特徴を理解しておく必要性もあります。このように時間軸を診るということは非常に重要になります。
4 抗原量(微生物)の多い検体採取部位から、正しい手技で十分な検体量を採取実施できていますか?
➡適切な検体量を採取できていないと感度が低くなり、POCTの感度が下がってしまいます。
5 微生物によって発症してからの抗原量が多い時期/時間が異なります。あなたのその疑っている微生物による感染症にベストなタイミングでPOCTを実施していますか?
➡実施する場合には、迅速検査キットの実施のタイミング(症状発症からの実施時間)によっては、偽陰性となりやすいことを理解し、それをきちんと患者/保護者に説明できていますか?
6 その微生物による感染症の原因となるすべての型をカバーしていないことを理解できていますか?
7 微生物の名前をつけることを目的だけに迅速検査を実施してはいませんか?その結果により、抗菌薬や抗ウイルス薬の治療薬の有無の違いや感染対策などの対応の違いが変わる微生物なのかどうかを考えて実施する必要があります。つまり、POCTは、検査前確率が高く、かつ、方針が変わるときにのみ迅速検査キットを実施するべきなのです。特異的な治療法がないウイルス感染症の症例や全身状態がよい症例で病名をつけるためだけに検査を実施してはいけません。(例:全身状態のよい細気管支炎/肺炎でないRSウイルス/ヒトメタニューモウイルス感染症や保菌/3歳未満のA群溶連菌感染症など)
➡検査前確率が中等度以上ある場合に実施していますか?検査前確率が低いと感度が低くなります。保菌/死菌を拾い、偽陽性となります。迅速検査キットは、特異度は高いが感度が十分高いとはいえないものが多く、医師の診察による検査前確率の見極めが重要となります。これによってかなり左右されてしまうことになります。患者さんの訴えのみで終わらずに他の症状や身体所見も積極的に探しましょう!全身/局所所見を隈なく診る(問診/視診/触診/聴診)ことが重要になります。
注!「発熱があるから➡POCT実施」「発熱がないから➡POCT未実施」とルーチンになっていませんか?
2 それぞれの微生物による感染症の潜伏期間を理解していますか?
➡潜伏期間を理解していると周囲で感染発症状況から予測できる微生物の感染症の可能性を見極めることができます。
3 初期&受診時には発熱のみで他の症状がない/発熱がない、軽症もしくは特異的な症状がない/周囲に感染拡大がないといったことも多く、周囲に先に発症している感染症状があるといったことも、聞かないと得られない情報も意外に多かったりします。各微生物による感染症の症状がどのように変化し、治癒/悪化していくかの自然経過(natural course)の特徴を理解しておく必要性もあります。このように時間軸を診るということは非常に重要になります。
4 抗原量(微生物)の多い検体採取部位から、正しい手技で十分な検体量を採取実施できていますか?
➡適切な検体量を採取できていないと感度が低くなり、POCTの感度が下がってしまいます。
5 微生物によって発症してからの抗原量が多い時期/時間が異なります。あなたのその疑っている微生物による感染症にベストなタイミングでPOCTを実施していますか?
➡実施する場合には、迅速検査キットの実施のタイミング(症状発症からの実施時間)によっては、偽陰性となりやすいことを理解し、それをきちんと患者/保護者に説明できていますか?
6 その微生物による感染症の原因となるすべての型をカバーしていないことを理解できていますか?
7 微生物の名前をつけることを目的だけに迅速検査を実施してはいませんか?その結果により、抗菌薬や抗ウイルス薬の治療薬の有無の違いや感染対策などの対応の違いが変わる微生物なのかどうかを考えて実施する必要があります。つまり、POCTは、検査前確率が高く、かつ、方針が変わるときにのみ迅速検査キットを実施するべきなのです。特異的な治療法がないウイルス感染症の症例や全身状態がよい症例で病名をつけるためだけに検査を実施してはいけません。(例:全身状態のよい細気管支炎/肺炎でないRSウイルス/ヒトメタニューモウイルス感染症や保菌/3歳未満のA群溶連菌感染症など)
感度と特異度とは?
・感度とは、その疾患の発見率。感度が高い程、見落とし(偽陰性)が少ないことになります。
・特異度とは、その疾患の除外率。特異度が高い程、過剰診断(偽陽性)が少ないことになります。
・感度&特異度ともに高い検査/身体所見/症状は、誤診が減ることにつながります。
・一般的に、検査/身体所見/症状は、感度は多少低くとも特異度が非常に高い場合には役立ちますが、感度が高いだけで特異度が低い場合には役に立たないとされます。
・特異度とは、その疾患の除外率。特異度が高い程、過剰診断(偽陽性)が少ないことになります。
・感度&特異度ともに高い検査/身体所見/症状は、誤診が減ることにつながります。
・一般的に、検査/身体所見/症状は、感度は多少低くとも特異度が非常に高い場合には役立ちますが、感度が高いだけで特異度が低い場合には役に立たないとされます。
検査前確率とは?
・POCT:迅速検査キットを実施する前に年齢/病歴/症状/周囲の感染拡大状況/身体所見を診察(問診/視診/触診/聴診の4診)から、その微生物による感染症である可能性が中等度以上あるかを見極めることが重要となります。➡検査前確率
・検査前確率が低ければ、検査陽性でも本当にその疾患である人の割合は低いとされます。
・検査前確率が中等度(≒50%)と悩ましい場合には、検査陽性・陰性の結果ともに精度が高く有用とされます。
・検査前確率が高ければ、検査陰性でも本当にその疾患である人の割合は高いまま/否定できないままになります。
・検査前確率が低ければ、検査陽性でも本当にその疾患である人の割合は低いとされます。
・検査前確率が中等度(≒50%)と悩ましい場合には、検査陽性・陰性の結果ともに精度が高く有用とされます。
・検査前確率が高ければ、検査陰性でも本当にその疾患である人の割合は高いまま/否定できないままになります。
8つの気道感染症POCT(迅速検査キット)
POCT:迅速検査キットは、外来市中感染症で好発する微生物による気道感染症のものが多く、それぞれの微生物が非常に多くなっているタイミングで多い部位より検体を採取することがポイントになります。その感度は、検査前確率、検体採取部位、手技の精度、採取時期などの影響を受けるため、個々の医師による見極めが重要となります。
代表的なものに、A群β溶連菌迅速キット/インフルエンザウイルス迅速キット/COVID-19 (SARS-CoV-2 ウイルス)迅速キット/RSウイルス迅速キット/ヒトメタニューモウイルス(hMPV)迅速キット/アデノウイルス迅速キット/マイコプラズマ迅速キット/百日咳菌迅速キットの8つの気道感染症迅速検査キットがあります。
代表的なものに、A群β溶連菌迅速キット/インフルエンザウイルス迅速キット/COVID-19 (SARS-CoV-2 ウイルス)迅速キット/RSウイルス迅速キット/ヒトメタニューモウイルス(hMPV)迅速キット/アデノウイルス迅速キット/マイコプラズマ迅速キット/百日咳菌迅速キットの8つの気道感染症迅速検査キットがあります。
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